【奥ひらインタビュー】THE HOTANI CRAFT(株式会社 カンパイカンパニー)

目次

THE HOTANI CRAFTの取り組み

枚方市東部の豊かな自然と魅力に新たな光を当てる「奥ひら」プロジェクト。

今回は、穂谷産のホップを使用した枚方発のクラフトビールブランド「THE HOTANI CRAFT」を展開する、株式会社カンパイカンパニーの代表取締役 光延具視さんにインタビューをしました。

“枚方の新たな顔を生み出したい”という思いから始まった、穂谷産ホップのビールづくり。それは農地の未来を守り、地域の価値を再定義するサステナブルな挑戦の始まりでもありました。

活動の輪が広がり「奥ひら」が誕生した今、光延さんの視線は穂谷から、枚方東部全体へと向けられています。

今回は、奥ひら創業メンバーとの出会いから、奥ひらプロジェクトが形づくられた舞台裏、そしてこれからのエリア活性化に見据える展望について、お話を伺いました。

株式会社カンパイカンパニー代表 光延具視さん

【自己紹介と普段のお仕事】

—— 自己紹介をお願いします。

光延:株式会社カンパイカンパニーの代表取締役をしています、光延具視です。

——普段の活動やお仕事について教えてください。

光延:“枚方の新たな顔を生み出したい”という思いで、ビールの製造をするために株式会社カンパイカンパニーを立ち上げ、枚方・穂谷産のホップを使用したクラフトビール「THE HOTANI CRAFT」の製造販売をしています。

——ビールを作ろうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?

光延:“枚方にはちょうどいい手土産が少ない”とずっと感じていたんです。そんな時、テレビで京都府与謝野町がホップ栽培している特集を見て、これは枚方でもできるんじゃないか、と思ったのがビールづくりのきっかけですね。

ホップ

——ビールづくりは、どういうことからスタートさせましたか?

最初は、自宅でホップを栽培するところから始めました。その間にプロジェクトを練ったり、試作製造にご協力いただけるブリュワリーさんとも繋がったりして、第0号となる「HIRAKATA TRIALE ALE」を完成させました。

その後、本格的にホップ栽培ができる場を求めて、日本の里100選にも選ばれ、さらにかつて酒蔵もあった「穂谷」で探していたところ、ひらかた独歩ふぁーむの大島さんと出会って意気投合。まずはいっしょにホップ圃場を作ることになりました。

今ではホップ圃場も立派になって毎年ホップ収穫イベントを開催したり、違う農家さんからも協力いただいて、副原料となるすももの収穫イベントを開催したりしています。

——2024年7月にはビアスタンド「THE HOTANI CRAFT STand」をオープンさせましたね。

そうですね。ありがたいことに当初から、ネット販売やイベント出店などで売れ行きは好調でしたが、スポット的に売ることは出来てもなかなか安定してビールを届けることができていませんでした。

今はまだビール自体は委託製造で、ゆくゆくは自分たちで醸造所を立ち上げて一からビールを製造したいんですが、なかなか簡単なことではありません。

そこでまずは、いつも応援していただいている方々に気軽に来てもらえて、楽しんでもらえる場づくりを優先しようと、枚方市駅から近い枚方ビオルネの側でお店を始めました。

【奥ひらでの活動】

——「奥ひら」での活動や関わりについて教えてください。

光延:「奥ひら実行委員会」の理事をしております。役割としては、コピーライターを通した経験を活かして、奧ひらブランドとして、どのようなコンセプトやビジュアルで発信していくかといったブランディング全般を担当しています。

その他には、奥ひらとしてイベント出店をして、THE HOTANI CRAFTの販売をしたり、自主イベントをする際は、イベントをどう実現し成功させていくかという部分も含めて、奥ひら実行委員会の皆と力を合わせて取り組んでいます。

【奥ひら立ち上げのきっかけ】

——光延さんは「奥ひら実行委員会」の立ち上げメンバーですが、立ち上げのきっかけについて教えてください。

光延:元々、僕と「ひらかた独歩ふぁーむ」の大島さんとで、穂谷でのホップづくりと、クラフトビールづくりのパートナーとして活動していました。

その後クラフトビールが出来た際に、穂谷周辺で販売してもらえそうな場所として、大島さんから和幸カントリー倶楽部さんを教えていただき、社長の大橋さんとお話することになりました。

その話の中で、僕たちのビールの副原料として使う枚方産のすもも、トマト、みかんなどを搾汁したいんですと話すと、たまたま和幸カントリー倶楽部内のセントラルキッチンで搾汁機を使っていることがわかったんです。ぜひ加工にお借りしたいですとお願いすると、快く引き受けていただけて、そこから活動にご協力いただくようになったんです。

和幸の大橋さん・独歩ふぁーむの大島さんの二人とも、お互いのことは知っていたんですが、これまで接点を持つ機会がなかったんですね。でも大橋さんは、穂谷の農業の現状をよく知る中で、大島さんが農業を牽引して頑張っているということは知っていたので、「ぜひ会ってみたい」と仰ってくださいました。ということで、大橋さん・大島さん・私光延の三者で初めて一緒にお会いしました。

そのときに、まずはビールをお客さんに知ってもらう機会を作ったり、大島さんの作った野菜を購入できる直売所のような取り組みができないか、といったアイデアが出てTHE WAKOのスペースをお借りして販売をしてみました。

そうやって色々アイデアを出し合う中で見えてきたのが、個々がバラバラに動くのではなく、一緒に取り組む方が良いんじゃないかということでした。

“穂谷とその周辺エリアを盛り上げ、元気にしていきたい”という志は同じだったので、役割も立場も違う3人が手を取り合えば、何か面白いことができるんじゃないかと、そんな流れから、今の活動が形になっていきました。

——「奥ひら」という名前は、どのような経緯で決まったんでしょうか?

光延:奥ひらのエリアは「枚方市東部地域」と呼ばれていて、私たちも最初は「東部地域を盛り上げたいね」なんて言っていたんです。

けど東部と言われても、枚方の人って東西南北で枚方を把握していないので、ピンと来ないんですよね(笑) それなら自分たちで新しい呼び名を考えてみてもいいんじゃないか、という話になったんです。

そこで、「他の地域でも、ちょっと奥地に入ると『奥〇〇』なんていう呼び方があるよね」という話になって。

それなら「奥枚方……略して“奥ひら”なんてどうだろう?」と。

枚方の東部にしかない魅力だったり、「奥ゆかしさ」という意味も込められていたり、こうして「奥ひら」というネーミングが決まりました。

奥ひらロゴ

【印象に残った取り組み】

——これまでで、特に印象に残っているイベントや取り組みはありますか?

光延:昨秋に枚方市野外活動センターで自主開催した「奥ひらフェス」と、「大阪・関西万博」への出展。この2つが特に印象深いですね。

奥ひらフェス
大阪・関西万博

——それらを実現させたことで、ご自身への影響や周囲からの反響はいかがでしたか?

光延:万博への出展は、やっぱり大きな反響がありましたね。

お店に来てくださるお客様も「奥ひらとして万博に出るの!?」と驚かれましたし、枚方市が応援してくれている活動なんだということが段々わかってもらえて、信頼してもらえている手応えを感じましたね。

一方で「奥ひらフェス」では、久しぶりに枚方市野外活動センターで一日を過ごしたのですが、改めて本当に気持ちのいい場所だなと再認識できました。

小中学生の頃に学校行事で行ったきりでしたが、大人になって改めて訪れると、市街地にはない澄んだ空気が流れていて。

枚方で育った人なら、あそこに何らかの「原体験」を持っていると思うんです。けど、多くの人にとってそれは「遠い昔の話」になってしまってますよね。

なので「奥ひら」の活動を通じて、野外活動センターに限らず、この地域の持つ澄んだ空気感が流れる場所で、これからも集まったり楽しんだりする機会を作りたい。そうすることで、あの場所の価値を再発見してもらいたい。

だからこそ、あのエリアで活動することには、これからもこだわっていきたいですね。

——素敵ですね。他の方々にインタビューした際も、その土地の活用や再発見について熱く語られていました。

光延: 地域と縁が遠くなって、そのまま終わってしまうのはもったいない。戻ってみたら「意外と良かった」「懐かしい」と思えるのは、あそこの景色が変わっていないからだと思うんです。

もし風景が変わってしまっていたら、思い出が裏切られてしまう。でも、変わっていないからこそ、当時の記憶と地続きでいられる。この「変わっていないこと」をポジティブに転換できれば、それはものすごく価値のあることなんじゃないかと僕は考えています。

【奥ひらへの想い】

——光延さんの「奥ひら」への想いを聞かせてください。

光延:もともと僕は奥ひらの中でも、穂谷に特化して活動していたんですが、「奥ひら」という、もう少し広い枠組みを作ったことで穂谷だけでなく、その周辺を含む地域全体を盛り上げていける取り組みが、少しずつですができるようになっていきました。

これはピンポイントの地域で盛り上がるだけではない、とても意味のあることだと思うんです。

穂谷も、尊延寺も、杉も、すべての地区が一緒になって盛り上がっていければ、エリア全体が活性化していくはず。それを「奥ひら」というフレームを作ったことで、地域同士の橋渡しの役割を担えたらと思っています。

【今後の展望】

——今後「奥ひら」でやっていきたいことを教えてください。

光延:現在はどちらかと言えば、自分たちが主体となってモノを作ったりイベントを企画したりと、自ら動いて発信を届けていくフェーズにあります。

ですが、今後は地元の方々が自然と「奥ひら」というエリアに興味を持ち、私たちがイベントを開いていない時でも、日常的に足を運んでくれるような場所やきっかけをもっと作っていけたらなと考えています。

——「仕掛ける」から、自然な「流れ」を作っていくということですね。

光延:そうですね。私たちが強引に手を引いてお連れするのではなく、皆さんが価値を感じて、少しずつでも自然に足を運んだり、地域の産物を買ったり、応援したりしてくれる。まだ構想段階ではありますが、そうした自律的な流れを作っていかなければ、活動を続ける意味がないとも思っています。

そのための具体的なステップとして、今年も秋に「奥ひらフェス」を開催しようっていう話がほぼほぼ決まっています。

こうした一つひとつのイベントを積み重ね、昨年よりも今年、今年よりも来年と、関係人口を増やしていきたいですね。

——「関係人口を増やしたい」。他の方もインタビューした際に仰っていました。

光延:というのも、まだまだ奥ひらの関係人口って少ないんです。地元の方はもちろん、地域の事業者さん、そして私たちの活動を見て「いいな」と思ってくれる方。

あらゆる立場において、関係人口を増やしていかなければ、こうした取り組みは広がっていきません。

僕はそこを重点的にやっていきたいですし、そのために「ブランディング」という僕の役割で何ができるのかを、常に考えながら取り組んでいきたいと思っています。

詳細・お問い合わせ

株式会社カンパイカンパニー公式サイト

THE HOTANI CRAFT Instagram

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